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お知らせ

2025.02.04

在学生の皆様へ「生成AIツールの授業等での取扱いについて(ver.3.0)」

山口学芸大学 副学長
成富 敬

 本学では、生成AIツールの利活用について、学生の皆さんが、この技術の利便性と懸念点の両面を考えながら、適切な利活用を修得し、不適切な利用をしないことが重要であるとの認識のもと、文部科学省の「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて」(令和5年7月13日付)を踏まえて、「生成AIツールの授業等での取扱いについて(ver2.0)」を令和5年度後期から実施しています。
 このような中、文部科学省は、令和6年12月26日に、小・中学校等における新ガイドライン「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」を発表したところです。
 ついては、このたび、この新ガイドラインを一部活かした、「生成AIツールの授業等での取扱いについて(ver3.0)」を作成し、実施することとしましたので、お知らせします。 なお、今後も、適切な利活用や制限事項について、学生の皆さんとともに検討を続けていきたいと思いますので、皆さんも、ぜひ授業等において、教員と意見交換をしてみてください。

1.生成AIの授業での利用は、担当教員の指示のもとに

 本学では、生成AIの授業における利活用については、授業の特性によっても利活用の判断は異なることから、必ず、担当教員の指示のもとに、或いは担当教員に相談し了承を受けた上で、行ってください。
利用する際には、生成AIの名称、入力した指示文や応答、使用箇所、日付など、担当教員の指示に従って明記するようにしてください。


※ 授業中の活用例(「大学・高専における生成AIの教学面の取扱いについて」より)
  • プレイングストーミングや論点の洗い出し
  • 情報収集や文章校正
  • 翻訳やプログラミングの補助等の学生による主体的な学びの補助・支援
  • 生成AIへの質問・作業指示に関する工夫やそれによる出力の検証
  • 生成AIの技術的限界の体験等

2.生成AIから出力したものは、内容の確認や裏付けを行うこと

 生成AIは、「大規模言語モデル」という仕組みを活用して、確率に基づいて次の単語を予測し、文章を生成していくものです。技術的な対策等は日々進展しているところですが、依然として出力した内容には誤りがあったりバイアスがかかっていたりする可能性がありますので、十分に確認や裏付けを行ってください。

3.個人情報、機密情報の流出・漏洩に留意すること

 生成AIに入力した指示文などの情報は、AIが学習し、他のユーザーに用いられて、個人情報や機密情報が意図せず流出・漏洩する可能性があります。その場合、生命やプライバシーに重大な影響を及ぼすことさえあります。授業内外に関わらず、活用する場合は、自他の個人情報や機密情報を入力しないよう留意してください。

4.生成AIによる生成物を、そのまま成績評価に係る成果物として提出することは、原則禁止

 本学の成績評価は、小テスト、授業毎の課題、レポート、発表、試験など多様な方法を用いて行っています。しかし、課題やレポート、発表資料、論文等の作成において、生成AIを利用し、それらをそのまま自己の成果物として提出した場合、学生の皆さんの適切な成績評価とならない可能性があります。また、その提出物の中に、著作物の内容がそのまま含まれていた場合、意図していなくても剽窃(盗作)になってしまう可能性もあります。
 ついては、担当教員の指示等を受けた場合を除き、生成AIの生成物を、そのまま成績評価に係る自己の成果物として提出することは、原則禁止とします。
 よって、生成AIによる生成物をそのまま自己の成果物として提出した場合は、不適切な利用とみなします。

教職員の皆様へ

 教職員の皆様におかれては、学生の皆さんへのこの「取扱いについてver.3.0」をご確認の上、適切な指導をお願いいたします。